『さよならテレビ』とは!?再放送やネット配信動画で観られる?【東海テレビドキュメンタリー】

『さよならテレビ』とは!?再放送やネット配信動画で観られる?【東海テレビドキュメンタリー】

2018年9月2日に放送された、90分の東海テレビ制作ドキュメンタリー番組番組『さよならテレビ』がタブーに切り込んだ鋭い作品として話題となっています。

東海地区限定の放送だったにもかかわらず「あの番組はありえない」「放送したことには大きな意味がある」と物議を醸している『さよならテレビ』。

現在その映像はテレビマンたちの間で「裏ビデオ」のような状態で出回っているとのこと・・・オンライン動画やDVD、ネット配信で観ることはできないのか?気になります。

 

『さよならテレビ』とはどんなドキュメンタリー?

さよならテレビ

とはなかなか挑発的なタイトルに感じます。
「もうテレビの時代は終わった」とでも言いたげな・・・

お化粧したメディアリテラシーはもういらない。
報道の現場にカメラを入れ、テレビの今を取材する。

として東海テレビのディレクターが、自社の東海テレビ報道部を取材対象としたドキュメンタリーです。

そこでは報道部の社員たちが、どうしても組織の論理を優先してしまう、自己矛盾の様子が浮かびあがってきます。

間違った報道をしようなんて思っていない。
捏造しようとも思っていない。
でも、忙しさや、「成立させろ」というプレッシャーに苛まれる組織の中で、悪意なく踏み外してしまう瞬間がある・・・。

およそ1年半にわたる比較的長期のドキュメンタリーで、3人のテレビマンに焦点を当てています。

同作品以外にも、東海テレビは「取材対象にタブーはない」として死刑囚や戸塚ヨットスクールなどさまざまな取材対象に挑んでいます。

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一人目・入社16年目のアナウンサー

夕方のニュース番組のキャスターに抜擢された入社16年目のアナウンサー。
しかし彼は、この仕事に大きなトラウマを抱えています。
彼が同局のニュース番組に出演していた際、岩手県産のお米に対し「怪しいお米セシウムさん」と表現したテロップが流れ、大きな批判を浴びました。

当時大きな話題となったこちらですね。

もちろん彼の意図したものではありませんが、放送中に謝罪する立場となった彼は世間の批判の矢面に立ちました。

キャスターとして抜擢されたところから始まりますが、1年後には「テレビの視聴者が60歳以上になっているから」と年配のキャスターとの交替を命じられます。

二人目・職歴2年目の24歳男性

制作会社から派遣されて東海テレビ報道部にきた男性。
ミスが多く、叱責されながら、「切られるのではないか」と怯えながら働く日々を送っています。

彼も、1年後契約を打ち切られてしまいます。

三人目・記者歴25年の外部スタッフ契約社員

3人目の彼は、「権力の監視」がジャーリストの役目であると考える正義派の記者として描かれています。

「共謀罪」と表現するのか「テロ等準備罪」と表現するのか。
どちらの呼び方を用いるか?

彼は「テロ等準備罪」を用いるメディアは「権力の監視」ではなく政権寄りのポジションを選択したことの表明となると語ります。

「共謀罪」と書いた原稿を、「テロ等準備罪」と修正され、「直して頂きました」と自嘲気味に語るシーンも。

契約を切られた男性に、報道部長が「本当に寂しいんですが、とりあえず、”卒業”と・・・」と花束を渡したところ
「”卒業”なんていうオブラートにくるんだ言葉でこれ、くくれるんですかね?」
と発します。

このドキュメンタリーにおいて、内側の立場から強く反発し、問題点や矛盾を抉り出します。

『さよならテレビ』を撮った土方宏史氏って?

さよならテレビ文春
(文春オンライン)

土方宏史氏(写真右)は指定暴力団を長期取材したドキュメンタリー映画『ヤクザと憲法』や、『ホームレス理事長 退学球児再生計画』を監督した方です。

土方宏史(ひじかたこうじ)
1976年生まれ。
上智大学英文学科卒業。
東海テレビ入社後、情報番組などでアシスタントディレクター、ディレクターを経験。
報道部に異動し、愛知県警本部詰め記者を務める。
2014年、『ホームレス理事長 退学球児再生計画』でドキュメンタリー映画を初監督。
【受賞歴】
公共キャンペーン・スポット「震災から3年~伝えつづける~」
第52回ギャラクシー賞CM部門大賞・2014年ACC賞ゴールド賞公共キャンペーン・スポット「戦争を、考えつづける。」
2015年ACC賞グランプリ(総務大臣賞)

『ホームレス理事長』は問題作ということでキー局での放送は断られてしまったのだとか・・・
「ポレポレ東中野」などで映画として公開したそうです。

「ポレポレ東中野」はとても面白い映画館で私も何度も行きました!
無名時代の園子温さんの作品なども観たなぁ・・・(余談)

土方宏史さんの作品は観たことがないのですが、切り込んだ演出をされる方のようですね。

『さよならテレビ』は動画やネット配信、再放送で観られる?

すみません、今のところ配信や再放送の予定は立っていないようです・・・!

今回大きく話題となりましたので、何とか多くの人の目に触れる機会に恵まれると良いのですが・・・

現場は何に悩み、何に奮闘し、日々どんな決断を迫られているのか。
テレビの存在意義、そして役割とは一体何なのか。
そして、テレビがこれから生き残っていくためには何が必要なのか。

舞台はテレビの世界ではありますが、『さよならテレビ』は「組織」の中の「個人」という普遍的なテーマを描いたドキュメンタリーであると言えそうです。

テレビマンならずとも、見ごたえのある作品なのではないでしょうか。

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